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<いまさら聞けない選抜総選挙って何?>

 今や『国民的』と評されることさえあるAKB48選抜総選挙。

第7回となる今年は、41枚目のシングル選抜をかけた戦いが行われている。

 

 そもそも選抜総選挙とはなんなのか?

 

 AKB48には現在137名のメンバーが在籍している。

これ自体が初耳という方もいるだろう。

AKB48がTVや雑誌に取り上げられるとき、

そこに映るのは、ほんのひと握りのメンバーに限られる。

 

さらに、

名古屋・栄を本拠地とするSKE48

大阪・難波を本拠地とするNMB48

九州・博多を本拠地とするHKT48

海外には中国・上海を本拠地とするSNH48

インドネシア・ジャカルタを本拠地とするJKT48と、

グループ総勢450余名を抱えるのが48グループである。

 

 先に述べたように、どのグループにおいてもシングル曲を歌唱し、

メディアに登場するのは、一部のいわゆる選抜メンバーだ。

 ファンの投票により順位付けをし、次のシングル歌唱メンバーを選出するイベントこそが、AKB48選抜総選挙である。現在の選抜総選挙は立候補制が採られており、今回の立候補者は全272名。上位16名には、41stシングル選抜メンバーとして、楽曲の歌唱はもとより、番組・CM出演、雑誌掲載、といった数々の仕事が用意され、彼女たちこそがAKB48であるという扱いを受ける。肝心なのは、この選抜総選挙は1人1票制ではないということ。広く自分のアピール合戦をするのがメンバーにとっての選挙戦なら、より安価により多くの票を投じるのがファンにとっての戦いとなる。

 繰り返すが、選抜メンバーはAKB48の顔である。

 

あえて言おう、

この総選挙において16位以内にランクインしなければ、いかに前回選挙より順位がアップしようと、どれだけ投票数が増えようと、この48グループという大所帯の一部でしかなくなるのだ。

<北原里英と総選挙>

 北原里英の選抜総選挙史を語るためには、『12』という数字がキーワードとなる。かつて、選抜総選挙12位以上にランクインしたメンバーはメディア選抜と呼ばれ、メディアへの出演を優先的に約束された。

 2009年に開催された第1回選抜総選挙(13thシングル選抜)。『次世代エース』と目されていた彼女は、選挙期間に海外公演を行っていたためにほとんどアピールの機会なく開票日を迎え、結果13位へのランクインとなった。正規メンバーとなって1年と経たない時期(2008年7月30日昇格)の位置としてこの上ないものだったが、メディア選抜外の悔しさも味わうこととなった。

 翌年、第2回選抜総選挙(17thシングル選抜)では16位にランクダウンしたものの、AKB48の爆発的人気のために多くのメディア出演を果たすこととなる。このときの選抜メンバーによる楽曲こそが、この年1位に輝いた大島優子がセンターをつとめた、あの『ヘビーローテーション』である。

 第3回(22ndシングル選抜)、第4回(27thシングル選抜)では2年

連続で13位ランクイン。人気を不動のものにしたような感があったと言えば聞こえは良いが、12位の壁という得体の知れないものに阻まれる感覚を、彼女もファンも覚える結果であったと言える。

 第5回(32ndシングル選抜)で突きつけられたのは21位、すなわち、シングル選抜外という現実。受け入れきれぬままステージ上で語ったコメントは、のちにファン向けサービスの配信メールによって偽りだったと分かる。

 第6回(37thシングル選抜)では、彼女自らファンの団結を呼びかけ、結果19位と健闘するも、やはり選抜外。『選抜用のコメントしか用意してなかった』との言葉に、その悔しさがにじみ出ていた。

 そして、今年もまた、彼女は掲げたのである。『12』位という目標を。

彼女は、第6回総選挙で何ゆえ

 

『団結』

『団体戦』

を掲げたのか。

<北原里英選挙対策本部 teamRIEが目指すもの>

それまで個々に応援するだけだったファンを結集させようとしたのは、

なぜだったのか。それは彼女が、仲間と戦う強さを、そして成し遂げ

る喜びを知っているからだろう。ひとりの力には限度がある。

モチベーションも、経済力も、アピール力も。一人がどんなに声を

上げてもタカが知れる。けれど、5人、10人、100人いれば、うねり

となる。

「きたりえは選抜に必要!」と言うことは誰にだってできる。

肝心なことは、そこでどう行動するか、だ。

 

 teamRIEである必要は全くなかった。

彼女が呼びかけた『団結』と『団体戦』を真に為すことができる集団ならば、北原里英というひとりの少女の人生をかけた戦いなのだと認識しているのならば、名前など、誰が活動しているかなど、どうでもいい。ただ面白おかしくAKB48というアイドルの応援を楽しむだけではないのが選対だ。

 

 既に述べたように、一般にAKB48とは選抜メンバーのことであり、選抜メンバーでなければAKB48ではない、とさえされる世界に彼女は立っている。女優になることが、昔から語り続ける彼女の夢だが、今ようやっと、そのスタートラインに立ったばかりだ。彼女の夢の先を共に見に行くためには、これからも北原里英を観続けるためには、何としてでも選抜にランクインさせなければいけない。なぜか?

 アイドルグループとして大所帯とはいえ、その限られた人数の中で選ばれる存在になるだけの力をもたない人間が、芸能界の荒波の中で生き残っていけるとは、到底思えないからだ。近い将来、48グループから卒業していく彼女が、「あのAKB48で選抜メンバーだった」という称号を誇りとして進んでいくためには、選抜復帰かつ自己最高順位こそが条件となるのだ。

 「立ち止まらないこと」を信条に、前に進み続ける北原里英。彼女を応援しているファンが立ち止まるわけにはいかない。もう、言い訳はいらない。「北原里英の夢のために」動くべき時は、今しかない。

<いま12位になること>

 北原里英は、キャプテンとしてNGT48に完全移籍する。

この秋をめどに結成が予定されている、AKB48の新たな姉妹グループが新潟を本拠地とするNGT48である。去る3月26日(木)に行われた「AKB48春の単独コンサート」にて、衝撃の発表がなされた。

 

彼女は語った。

『こんなに大きなプロジェクトに一から参加させてもらうっていうことは人生でなかなかないなぁと思ったので。23歳だし、(AKB48として)8年目だけど、まだ新しいことできるんだよっていうのを皆さんにお見せしたかったので決断させていただきました。』

その瞳から溢れ出した涙は、決断の重さを物語る。

AKB48が好きで、仲間をメンバーを心から愛する彼女が、今の環境を抜け出して更なる挑戦を決心した思いは、いかばかりのものか。

キャプテンとして旅立つ彼女を後押しする最大にして唯一のチャンスが、今回のこの選抜総選挙だと確信している。一度たりとも越えたことのない12位の壁は高い。16の身空で愛知県は一宮市から上京した彼女は、とんだ世間知らずで、頑固で、気分屋で、アピール下手で、食いしん坊で、負けず嫌いなのに仲間思いで。彼女を一筋に応援すると公言して止まないファンでさえ、ときに「何が好きなのか」と思うこともあるのだけれど、それでも目が離せない魅力を秘める彼女に、最高の景色を贈りたいと思う。彼女と一緒に、笑いたいと願う。だから、どうか、力を貸してほしい。

「北原里英」という人間が、ステージに立ち続けるために、今、私たちにできることがある。そのための力を、どうか。ただ彼女の心からの笑顔がみたい一心で、どうか、お願いします。

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